名曲紹介、こんな名曲がこのアルバムに・・・ :南佳孝「ホリゾント」

2024年12月23日月曜日

0VERTURE ゲーリー・ムーア サーカス サンタナ ホリゾント 松本隆 南佳孝 片岡義男 来生えつこ

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 今回紹介する「ホリゾント」は南佳孝の6枚目のアルバム「SILK SCREEN」の中の4番目の曲です。

このアルバム「SILK SCREEN」では、2曲目の片岡義男原作の同名映画主題曲「スローなブギにしてくれ(I want you)」が断然有名ですが、今回の「ホリゾント」の方がわたし好みでお奨めです。
全体を通して暗い曲調のため、アルバムの代表曲にできなかったのでしょうが、一度聴いたら忘れられない印象深い曲です。
アルバムを買って以来、ズッと愛聴している曲の一つです。

不遇な名曲として今回紹介します。


南佳孝 1981年、6枚目のアルバム「SILK SCREEN」


ホリゾントとは「地平、地平線」が一般的意味ですが、この南佳孝の曲中での意味合いは「舞台などで使われる背景用の布製の幕、壁あるいはそれを照らす照明」であり、演劇用語として捉えるのが妥当でしょう。


Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像


旋律もさることながら、歌詞もまた素晴らしく、歌詞に映像が添付されたかのように、聴き手の目の前に光景が映し出されます。
わたしはこれまで音楽はメロディー重視で聴いてきました。歌詞についてはあまり気にしていなかったと言えます。
「なんとも、もったいない事を!」と後悔しています。
この曲は、そんな大事なこと(当たり前のことなのに)を気づかせてくれた曲でもあるのです。
それ以来、反省し歌詞も味わうように努めています。
言い訳を申し上げるなら、わたしの音楽鑑賞のスタイルは、従来から「ながら」が多かったため、歌詞を味わうことが疎かになったように思います。


南佳孝のアルバムには、正直なところメロディーラインが不安定で、その後の展開が予想しずらい曲があると個人的には感じています。それはどこかで聴いたような、ありふれた曲よりはマシですが、まさしく「ミナミヨシタカ節」で個性が強すぎてどうも馴染めないところがあるのです。
ところが、一旦形にハマると、彼の旋律はどこまでも澱みなく美しいのです。
一言でいうなら「カッコいい曲」と言えます。それが一歩間違うとアクの強い不自然な曲になってしまい、その点が残念でなりません。

しかしながら、「ホリゾント」は、彼の作品の中でも最高傑作だと言えます。
あれこれ思案した上で出来上がった曲ではなく、まさに一発で決まった曲のように思えます。


ところが、このナンバーはこれまでベスト盤にも入らないし、本人もそこまで評価していないのか、注目されなかったのが現実で、その点が不思議でなりません。


AlexaによるPixabayからの画像


そんな微妙な位置にある「ホリゾント」ですが、まず、先ほど触れたドラマチックな歌詞から触れておきましょう。

作詞 :松本隆(*)
作曲 :南 佳孝
編曲 :清水信之

霧雨の街角 君は急ぎ足
口笛吹き うつろな眼で 闇へ消えたね
少年のように 軽い身のこなし
ふくらはぎの かすり傷が妙に気になる

ある日ステージで 君を見つけ
光るスパンコール 虹色ドレス

哀愁のヴィオロン 時おりひびいて
ホリゾントは ライトの影 暗くて遠い

右から左へ ひらりと翔んで
人はみんなピエロ 君だけ天使

<間奏>

見上げれば高い テントの屋根から
君は堕ちて 虹になった 天使の叫び残して

    

以上が「ホリゾント」の全歌詞です。



Guren-The-ThirdeyeによるPixabayからの画像



街角で偶然見かけた、一人のボーイッシュな少女をカメラは追います。
やがて少女は闇に消えてゆくが、なぜかその後ろ姿が気になります。
だが、その彼女はこちらの存在すら気にも止めていなかったでしょう。
そして、あるときその少女と再会します。それはサーカスのテントの中だった・・・

と、こんな映像が出だしから想像され、曲は展開していきます。
極めて短い歌詞なのですが、歌詞を構成している言葉(単語)の一つ一つに映像があり、そのために聴き手の脳裏で物語(心象風景)は次々と膨らんでゆくのです。
そして聴き終えたとき、映画を一本見終えたような、そんな気分になるのがこの「ホリゾント」という曲なのです。

哀愁をおびたメロディーと曲の最終の劇的な展開は見事で、オーケストラをバックにして鳴り響くサンタナあるいはゲーリー・ムーアばりの泣きのギターが夜空に舞います。
やがて曲全体が静かにフェードアウトして終わるのは、この曲では必然でしょう。
なんとも切ないストーリーで、聴き終えた後もいつまでも余韻が残る名曲なのです。


Sabrina BelleによるPixabayからの画像


先に述べましたが、このナンバーはアルバムの4曲目に位置していますが、強いて言うなら冒頭1曲目の「0VERTURE」の次にセッティングされた方が、好ましいと思っています。
なぜなら、導入部である「0VERTURE」の曲調が「ホリゾント」に合っているからです。

メインが映画主題歌でインパクトのある「スローなブギにしてくれ(I want you)」なので、致し方ないのですが、コマーシャルベースを抜きに考えたら、断然「ホリゾント」が2曲目だとボクは勝手に確信しています。
全体的に暗い曲調だったことが、メインになれなかった要因なのでしょうが、こんな名曲が現在も埋もれているなんて、なんとも不思議でもったいないことだと思います。
心当たりは、当時LPレコードなどを買うと、シングル盤になったメインの曲ばかり聴いて、その他の曲はあまり聴かなかったという傾向が、わたしも含めあったと思い出します。

わたしの場合、ジャズやクラシックのLPレコードではそんなことはないのですが、ポップス系の音楽ではアリガチなことでした。

いずれにしても「ホリゾント」という曲は、聴く人の心に突き刺さるほどの過激な名曲です。
仮にYouTubeなどでライブなどコンテンツがあったとしても、当時の音源(CDなど)で聴いてください。録音時の演奏も名演だからです。

是非とも多くの方に試聴して欲しいナンバーです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
from JDA


<追記>
*本文の中で、「ホリゾント」の作詞は松本隆としていますが、当時ボクが購入したLPレコードや、その後購入したCDに添付のライナーノーツには「作詞:来生えつこ」と記載されています。ネットを含めいくつか調べてみると「松本隆」との記載が多いようです。
しかしながら、松本隆氏も来生えつこ氏もいずれ劣らぬ日本を代表する名作詞家なので、
稚拙なわたしとしては断定できないため、このような形をとりました。
とりあえず、ここでは「松本隆」としてありますが、間違いならお許しください。

尚、投稿中で各氏の敬称を本文の流れ上省略させていただきました。

今後、わたしの独断と偏見ですが、このような埋もれた名曲(不遇な)を、是非紹介していきたいと思っていますのでご期待ください。

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