ミッシェル・ポルナレフの「哀しみの終わるとき」を知っていますか?

嘗て、有線放送が全盛の頃、わたしたちは電話で自分の好きな曲をリクエストしたものです。
元町のブティック(今もこの言葉あるのかな?)でアルバイトをしていた頃です。

あの頃の元町はチャーミング・セールとなると普段の落ち着いた街並みは一転し、
道路はお客で溢れていました。そう、入場制限をしているお店もありました。
一年で数少ない書入れ時、貴重なイベントだったのですネ。

ですから、そんなときは大忙し、それでもわたしたち店員さんはリクエストを欠かしませんでした。
1970年代はじめのお話ですが、今思えばオイルショック前ののどかな時代だったのです。
元町という街もあの頃が一番活気があった時期だったのかもしれません。
衣料品のバーゲンも今ほど日常的じゃなかったから、商品が飛ぶように売れたのを覚えています。
そんなお客さんで騒がしい店内に流れていたのが有線放送でした。(今もそうなのかな?)

そして、何よりもこの時代がエネルギッシュで画期的だったと感じるのは、今で言う名曲が"雨後の竹の子"の如く次から次とこの時期に生まれたという事実。
ポップス、ロック、イージーリスニングといったジャンルを抜きに、どのジャンルからもヒット曲が出て、後世に残る名曲になっていった時代です。
ポールモーリア楽団の「恋はみずいろ」(それ以前はギリシャ出身の歌手ヴィッキーが歌い世界的にヒットしている曲)、ギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン」、
ボブ・スキャッグスの「ウィア・オール・アローン」などなど。
ポールモーリア楽団 「恋はみずいろ」


そんな数々の名曲の中に、ミッシェル・ポルナレフが歌うわたしの大好きな「哀しみの終わるとき」があります。
https://youtu.be/s1MAW8mON-I

カトリーヌ・ドヌーブとマルチェロ・マストロヤンニの同名映画のサントラ盤テーマ音楽だったようですが、映画の方は残念ながら観ていません。
と言うか、映画の主題歌だったことは、だいぶ後になって知ることになるので、その頃にこの映画を観ることなど考えも及ばないわけですが。

そのことを知って以来、この映画のDVD等を探してみましたが、どうにも見当たりません。
果たして、DVD化されたのかどうかも。

哀しみの終わるとき「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」によればVHS版 LDなどは発売されたようですが、現在は廃盤とのこと。
DVD化は権利の関係でされていないようです。
(ウィキペディア 最終更新 2014年11月25日 (火) 11:24)
といったことが判りました。

以前、ブログ投稿(映画「パリのめぐり逢い」がDVD化されないのは...)の中でも触れましたが、
こうしたある意味つまらない(?)理由で、優れた芸術作品が世に出ない(or 出られない)ことは、非常に"もったいない"ことで残念です。

ミッシェル・ポルナレフと言えば、「愛の休日」や「シェリーに口づけ」が彼の代表曲だということは誰もが認めるところでしょうが、わたしとしては「哀しみの終わるとき」の方が思い出がいっぱいでインパクトが強いです。
この曲の冒頭を聞いただけで鳥肌が立ち、ときはあの頃の旧き良き時代にタイムスリップです。
歌詞の内容を噛みしめながら哀愁あるこの美しいメロディーを聴いていると、込み上げてくるものに何の抵抗もできず平常心ではいられなくなるのです。
こんなとき、「音楽の力って凄いなー」としみじみ感じます。

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