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映画「パリのめぐり逢い」がDVD化されないのは...

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今日(2013年5月21日)の朝日新聞の文化面に「著作権者の行方がわからない本や映画」という記事が載っていた。この記事によると著作権者が行方不明の作品などはデジタル化に際し、大きな壁になっていて、その数は膨大な数にのぼるという。そしていま、その対策の検討が活発化してきているというのだ。 この記事を読み真っ先に思いつくのは、映画のDVDやブルーレイ化の問題である。 現在、DVDやブルーレイとして市販されている映画はハリウッド映画が中心でメジャーなものがほとんどだ。チョッとマニアックで古い映画は売り切れたらそれまでで、その後店頭に並ぶことはない。売れっ子俳優のメジャー作品は次々に廉価版となり大量入荷されるが、その商品も飽和状態になり、やがては店頭でバナナの叩売り状態で売られることになる。値段が安いのは大いに結構だが、そうした光景を目の当たりにすると、映画を愛する人間としては実に複雑な心境である。 この問題については別の機会に触れることにして本筋に戻ることとしよう。 今回私が問題にしているのは、メジャーな映画は何度も模様替えをして発売が繰り返されるが、その一方で未だにDVD化されていない映画ソースがあるという現実である。これはかつてのベーターやVHSの時代から引き続いた、私に言わせれば悪しき傾向である。当然、映画を取り巻く関係組織の利権等が絡んでのことと想像はつくが、映画大好き人間としては納得がいかない。ベーター、VHSの時代から通算するとあまりに長い年月が経過したにもかかわらず、未だ解決に至らないことが信じられないと、今の今まで思っていた。今日、この記事を読み終わるまでは... 男として羨ましい限りの役柄を演じたイヴ・モンタン 私は以前からイヴ・モンタン、アニー・ジラルド、キャンディス・バーゲン主演で1967年公開の「パリのめぐり逢い」という映画のDVD化を心密かに待ち望んでいた一人である。これはVHSの時代からといっても過言ではない。その当時からこの作品がどうしてDVD化されないのか不思議でならなかった。 中年女性の心理を巧みに演じたアニー・ジラルド 確か高校生の頃に劇場(当時、横浜の馬車道にあった東宝会館)で観たと思うが、あの時のキャンディス・バーゲンの美しさが脳裏に焼き付き、それ以降私の憧れの存在として君臨し続けたのであ...

ジャケ買い天国: シリーズ第3弾 Santana サンタナ「Caravanserai キャラバンサライ」

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<お詫び> 先ずは、このシリーズのタイトル「ジャケ買い〇か✕か」を「ジャケ買い天国」に変更したことをお知らせするとともに、一方的に変更したことをお詫びいたします。 このシリーズをスタートさせて今回が3回目になりますが、この間に記事を書いている際にタイトル「ジャケ買い〇か✕か」に無理があることに気が付き、「ジャケ買い天国」にタイトルを変更した次第です。 現在のように試聴という便利な手段がなかったその昔に、レコードやCDを買うことはリスクを伴った一種のギャンブルだったことは確かです。 しかし、その反面「くじ」を引くようなワクワク感や期待感も楽しみとして同時に味わえたのも事実です。いわゆる「当たりアルバム」を射止めた時の喜びといったら、最初からある程度の内容が分かっていて欲しいと思ったアルバムを手にしたときよりも数倍の喜びがあった筈です。 そんな価値あるものを発見した時の発掘的喜びとそれにまつわるエピソードを紹介するのがこのシリーズ最大の目標でしたから、「外れアルバム」を紹介することは、それ自体に何の意味もないことで本来の趣旨からも外れていることに気付いたのです。さらに当該アルバムに対しても甚だ失礼であり、こうした場で公表することはそのアルバムの名誉のためにも相応しくないと判断したからです。 幸い早い段階で気付いたため、不快な思いをせずホッとしていますが、今後については「ジャケ買い天国」のタイトルのもと「当たりアルバム」を紹介していきたいと思います。 ◆      「Caravanserai キャラバンサライ」  Santana サンタナ 1   Eternal Caravan Of Reincarnation 4:28 2   Waves Within 3:53 3   Look Up (To See What's Coming Down) 2:59 4   Just In Time To See The Sun 2:19 5   Song Of The Wind 6:02 6  ...

音楽聴きくらべ_008「IF YOU GO AWAY 行かないで」

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課題曲 #008 「IF YOU GO AWAY (Ne Me Quitte Pas)  行かないで」 Lyrics by: Rod Mckuen ロッド・マッケン(英語詞) Lyrics & Music by: Jacques Brel ジャック・ブレル 今回紹介する曲「IF YOU GO AWAY (Ne Me Quitte Pas)  行かないで」については、ここで採り上げるべきかどうかかなり迷った。何故なら、この曲はすでにスタンダードナンバーとして確固たる地位を確立していると思えるからだ。 欧米、特にヨーロッパでは恐らく日本では想像もつかないほどに愛され、親しまれている曲ではないかと思う。 昨今のわが国の音楽シーンを考えると、世界に通用するこうした本物の楽曲が忘れ去られる傾向にあるようで残念でならない。クラシック音楽は学校教育の場や著名なアーチストによって何とか次世代に受け継がれているのでひとまずは安心だが、洋楽のこうしたジャンル(あまり使いたくない用語だが)の曲は果たして日本で生き残れるのか極めて心配である。 そんな訳で、幅広い世代に知ってほしい曲のひとつとして、どうしても採り上げなければいけないとの自身の拘りもあって、紹介することとした。 「IF YOU GO AWAY (Ne Me Quitte Pas)  行かないで」は1959年のジャック・ブレルの作品で、彼自身の歌でもヒットしたが、後にロッド・マッケンによる英語詞でダスティー・スプリングフィールドやスコット・ウォーカーなどが歌い世界的大ヒットとなった。 「行かないで」という邦題が作者の意図を100%表現した邦訳になっているかどうかは別にして、カバーした彼らの歌唱から受ける印象はみな一様で、去って行こうとする愛しい人を懸命に引きとめる情景に他ならない。 ただ、違いがあるとすれば、引きとめる側にいるミュージシャンがどのような心境にあるかというスタンスの違いだけである。 一説によれば、男の勝手気ままな部分を歌ったものという見方もあるが、出来上がった作品はどれもラブソングである。 この曲を歌っているミュージシャンはここで紹介する以外にもたくさんいる。 彼らは恐らく作曲家ジャック・ブレル自らが熱唱する「Ne Me Quitte Pas」を一度は耳にし...

ジャケ買い天国: シリーズ第2弾 ビル・エバンス&ジム・ホール「Undercurrent」 

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ビル・エバンス&ジム・ホール 「アンダーカレント」  Bill Evans & Jim Hall  「Undercurrent」 おもて面に何もロゴがないのは 最近のアルバムではよく見かけるが、 この当時としては非常に意欲的な試み。   1  My Funny Valentine    5:23 2  I Hear A Rhapsody    4:38 3  Dream Gypsy    4:33 4  Romain    5:21 5  Skating In Central Park    5:20 6  Darn That Dream   5:08 ビル・エバンス(P) ジム・ホール(G) 1962年4月24日、5月14日録音 iTunes Storeで試聴できます。 前回のマドンナ「ライク・ア・ヴァージン」に引き続き、今回もモノクロ的アルバムである。 モノクロ写真の時代にカラー写真が出現し、そのカラー写真が当り前になると逆にモノクロ写真に新鮮さを感じるというこうした複雑な感覚は、果たして人間だけに備わったものなのだろうか。ある意味、何とも移り気で我儘で欲深だと思うのだが、結局それでこそ人間なのかも知れない。 と言うか、そもそも動物の世界はモノクロと聞いたことがあるのだが... 冗談はさて置き、強烈なインパクトを期待するならカラーよりモノクロと言うのが今の定番。 このアルバムが発売された当時は、モノクロ感覚は至って斬新でユニークな印象だったはずで、前述した人間の色に対する複雑な感覚が認識され始めた頃だったのだろう。 モノクロジャケットに加え、ジャケットのおもて面にタイトルやアーチスト名を一切入れない試みも、当時としては画期的なことで体制に背く異端的立場を強く主張しているかのようだ。 思えばこのアルバム、何から何まで当時の常識を覆す革新的要素が詰まったアルバムだと思う。キャッチコピーも説明もないが、それ故に見る者に無言の訴えを...

本の紹介:「フェルメールの音 音楽の彼方にあるものに」 梅津 時比古 著 東京書籍

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第1刷発行が2002年1月17日だから、早いもので発売からもう10年以上が経ってしまった。 発売当初からこの本の存在は知っていたが、フェルメールブームの便乗商品ぐらいとしか思っていなかったため、購入することはなかった。内容的にも表題作の「フェルメールの音」という2頁の短い一遍のコラム以外はフェルメールには直接触れていなかったからだ。 厚めのパラフィン紙でカバーされているため、 フェルメールの絵がおぼろげに見える。 それがどうしてこの場で紹介する運びになったかというと、日頃通っている神奈川県立図書館で先日偶然にもこの書籍を見掛けたからである。 装丁は比較的きれいだったため、この間不人気であまり貸出がされていないのかと安易な判断をしていたところ、ハードカバーを捲り目次のあたりにくると綴じ目のあたりが脆くなっているのがわかった。図書館の本の扱い、マナーが良くないといった昨今の問題は今回はさて置き、多くの人に愛読された痕跡を発見し、嬉しやら悲しいやら情けないやらとあの時は複雑な心境であった。 本書は毎日新聞の夕刊に約4年間にわたり連載されたコラム「クラシックふぁんたじい」をまとめたものとのこと。一遍一遍が独立したコラムになっているため、興味のあるタイトルを拾い読みしても良いし、最初から連続して読んでいっても構わない。 この一冊では、著者のクラシック音楽の博識ぶりは勿論のことだが、他の芸術にはない、目に見えず尚且つ瞬間的に消えてしまう「音」というものを扱う音楽の手強さ、困難さ、そして音の神秘性と魅力をこうした一遍一遍から読み取ることができる。そして何よりも感心したのは著者が絶えず自然と対峙しながら音を意識していることで、その感受性と想像力の豊かさは尋常ではない。著者の四季折々に出会う音の背景には常に自然があり、自然にはいつも音が存在する。その音を愛おしむ気持ちが「音楽の彼方にあるものに」という副題に込められているように感じた。本来は副題が主タイトルだったのかも知れない。 実は、連載コラムを一冊の本にまとめるに当たり、著者や出版社には冒頭に触れたようなコマーシャル的戦略が当初はあったのかも知れないが、読み終えてみるとそんな手段を用いなくても充分通用する中身の濃い優れた作品であることがわかる。何事に於いても、中味のない作品をオーバーに宣伝されるこ...

Windows8「スタートボタン」をなくしたのは一時の気まぐれですか?

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2012年10月26日のWindows8発売から暫くして、世のトレンドに遅れまい(?)と愛機の一台をアップグレードしてみた。これまでのWindowsのアップグレードの中では最も革新的との各メディアの前評判で期待していたのだが、インストール後の使い勝手は最悪だった。その最たるものが「スタートボタン」の廃止である。インターネットの閲覧程度ならほとんど気にならないが、いろいろな連続操作をしていくと、その流れの中で、「スタートボタン」がないことの不便さを痛感。「革新」とは少なくとも「良い方向に変化すること」という私の素朴な認識はアッという間に砕け散った。 それ以降はパソコン操作はストレス以外の何物でもなく、その当時はwindows7に戻すことを真剣に考えたくらいだった。(実は元に戻すのはかなり厄介) Windows8のスタート画面 「タイル」と呼ばれるパネルで構成されている。 そんな折、登録中のメルマガ日経「PC Online」の4月23日付け記事の中に「マイクロソフトがスタートボタン復活も」という記事を発見した。それによるとマイクロソフトのPeter Klein最高財務責任者(CFO)が決算報告の中で独自の小型タブレットの開発・発売に向け動いていることと、Windows8のスタートボタン復活を複数の海外メディアにほのめかしたとある。 2012年10月26日の発売以来、Windows8の売上げ実績はハッキリ言って芳しくないことはメディア等で伝えられている。その中で当該のマイクロソフトは不振の原因をタッチパネルの普及の遅れやスマホ、タブレットに押されていることなどと分析しているが、ハッキリいって的外れで現状を直視していない(あるいは直視できない)不充分な分析だと思う。 ユーザーの一人として考えれば、現在の業績不振は当然の結果だと思う。2011年5月にこのブログにアップした「マイクロソフトさん、もうですか?」で指摘した通り、先代のOS「Windows7」から僅か3年程度でのバージョンアップは時期尚早なのである。繰り返すが、個人はもとより企業や学校にとっては、数百台、数千台の規模でPCを入れ替えることとなる。コスト面でも手間暇の面でも負担が大きすぎるのだ。更に現状が安定しているシステムをできるだけいじくりたくないというのもシステム担当者側の本音である...

有名俳優、タレントがナレーションをすることについて

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石丸謙二郎氏のナレーションでお馴染みの「世界の車窓から」は私の数少ないお気に入り番組のひとつです。コマーシャル含め5分ほどの短い番組ですが世界の美しい景色と珍しい機関車や列車が紹介され、心休まるひとときを過ごさせていただきました。番組が終了していないのに「・・・いただきました。」と過去形なのは実は以前は毎回欠かさず見ていたのですが、番組放送の時間帯が変わったことや自身の生活パターンの変化などで、残念ながら最近はご無沙汰気味だからです(すいません)。   「世界の車窓から」VHS 表面 1992年 非売品 調べてみるとこの番組、1987年に放送がスタートし、およそ四半世紀の歴史がある長寿番組とのこと。これも石丸氏のナレーションとコンテンツの素晴らしさに由るところが大きいと納得している次第です。頼りない私の記憶では、もっと以前から放送していたのではと錯覚するほどです。番組では、世界各地を訪れ、そこで活躍している様々な鉄道車輛を楽しむことができ、旅行ファンも鉄道ファンも楽しめる番組構成です。 でも、放送開始当初から番組が一貫して伝えようとしているのは、自然の美しさであり、そこに暮らす人々の優しさであり、人生の素晴らしさではないかと私は思っています。 なかでも石丸氏のナレーションには心惹かれるところがあり、いつも注目しています。 その声は決して美声とは言えませんが、嫌みのない心地よいナレーションです。 淡々とした飾り気のない彼の語り口は、ともするとクールに感じられるかも知れませんが、反面、ナレーターはかくあるべきと主張しているかのようです。 こうした番組にはいたずらにウケを狙ったり「オチャラケ」は必要ないのです。 ところで、最近は有名俳優やタレントがアニメの声優をやったり、ドキュメンタリー番組のナレーションをやったりと、声優やナレーターの職域を侵害しているのが目立ちます。と言うよりは流行にすらなっているようです。番組制作側の意図は充分察しがつきますが、果たしてその効果はというと疑わしいものです。こうした傾向を私はそんな風に冷やかに見ています。 最近ご無沙汰気味の石丸謙二郎氏の「世界の車窓から」を思い出したのは、そんな昨今の由々しき状況を残念に思うからです。 そして、いずれは本来の秩序ある体制に戻るものと信じていますが、それには私...