はじめての「骨伝導ワイヤレスヘッドホン(OpenMove AfterShokz)」を試す

 はじめての「骨伝導ワイヤレスヘッドホン(OpenMove AfterShokz)」を試す




かねてから気になっていた骨伝導ワイヤレスヘッドホン。
思い切って購入したのはいいが、やはりコロナ禍ということもあり、使う機会があまりありません。
そんな訳で、いろいろな場面での製品の見極めは十分とは言えませんが、分かった範囲でのレビューです。




まず、骨伝導とは?
声帯などの振動が頭蓋骨を通って直接聴覚神経に伝わるメカニズムのことだそうです。
わたしたちが通常聞いている音は、耳を通しての音と、骨を伝わってくる音が合算されたもので、わたし達は骨伝導を日常生活の中で常に体感していることになります。
 
ちなみに、クラシック音楽で有名な作曲家ベートーヴェンは、30代で耳鳴りに悩まされ、その後、ほとんど聞こえなくなってしまいます。そんな彼は、ご存知のようにその後も数々の名曲を世に出していきますが、その彼は作曲の際、「歯間に棒をくくりつけ、それをピアノに押し当てることで、自らが作曲した音楽を聴けることを発見しました(*1)」ということで、一音一音を聴き分けていたようです。
恐らく、これは骨伝導の原理によるものだったのでしょう。
*1:「AFTERSHOKZ社製品カタログ」による 



製品カタログ

 

ところで、わたしはこの骨伝導の存在は以前から知ってはいたのですが、こんな人体の機能を応用したイヤホンが製品化されていることは、正直この製品を買うまで知りませんでした。
これまで使っていたのはBeatsブランドのワイヤード(有線)のイヤホンでしたから。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像



ワイヤーがあると、たとえばワイヤーに手を引っかけてしまいイヤホンが耳から外れてしまった何てこと、どなたも経験があると思います。あの時の「ヒヤッ」とした感覚は心臓によくありません。
また、コードが収納しづらいこともマイナス要因として挙げられます。
ワイヤード(有線)のイヤホンは音飛びや中断がないなど、ワイヤレスに比べ安定感では勝りますが、前述の煩わしさはできることなら避けたいところです。

そんなとき、何かの雑誌で骨伝導ワイヤレスヘッドホンのことを知り、製品の品定めをするようになりました。調べてみるとほとんどのオーディオメーカーが何機種かの製品を既に出していました。
わたしが関心をもった時点では、骨伝導ワイヤレスヘッドホン市場は激戦区だった訳です。


骨伝導ワイヤレスヘッドホン
AFTERSHOKZ社のOPENMOVE本体


そんな中、わたしがこのAFTERSHOKZ社のOPENMOVEを選んだ理由は、次の三点からです。
  • AFTERSHOKZ社が骨伝導の分野では先進的だったこと。
  • デザインが良かったこと。
  • 価格が手頃だったこと。
があげられます。

特に価格的には私が選んだ製品はAFTERSHOKZ社の中では廉価版に属していて、他社製の骨伝導イヤホンと比較すると中ランクぐらいのグレードです。
メーカーの表示価格は9,999円(税込み)になっていますが、某家電量販店ではいっとき7,000円台後半で売られていました。
残念ながら、わたしが購入したときは9,999円でしたが、この製品、購入後も価格動向に注目していたのですが変動が激しいです。これから購入を考えているようでしたら、価格の動向に注意が必要です。


ところで、わたしがこの製品を購入したのはもう一年ぐらい前になります。
何故ここへ来て、この記事を投稿したかといえば、骨伝導ワイヤレスヘッドホンがわたしが期待したほど普及していないと感じたからです。
総合的にみて、コストパフォーマンスはいいと思うのですが・・・

アップルのAirPodsは高価にもかかわらず、電車内や街中のいたるところで見かけます。
それに対し、骨伝導ワイヤレスヘッドホンらしき製品を見かけることはあまりありません。
その点が納得できないのですが、やはりアップルのネームバリューなのでしょうか?

掲載した画像のモデルさんのようにサマになっていればよいのですが、通常のイヤホンに比べ当該「骨伝導ワイヤレスヘッドホン」はチョッと大袈裟なデザインで、そのあたりも好き嫌いを左右しているのかもしれません。


充電は付属の専用USBケーブルで行う



今回、わたしがこの製品を推奨したい主な理由は次の5点です。
  • 歩行中など振動に対して影響を受けにくい。
  • 耳から外れる心配がほとんどない(デザインも気に入っている)。
  • 通常のイヤホンと較べ音質的に劣らない。
  • 音漏れが気にならない。
  • 長時間の使用でも耳が痛くならない。
  • 耳穴に装着しないので衛生面で良い。
以上、骨伝導ワイヤレスヘッドホンのOPENMOVEという製品について、私なりの感想を申し上げてきましたが、もっとも感動し驚いたポイントがBluetoothという近距離無線通信技術のこの間の飛躍的な進歩です。
もちろん、当該製品もこのBluetooth技術を採用していますが、実際に試してみてその安定性は驚くばかりです。
恐らく、他の製品も今では同等のレベルに達しているのだと思いますが、わたし自身の遠い昔の実体験からすると、信じられないほどの進歩だと思います。




それは、もう15年ほど前になりますが、某メーカーのBluetoothイヤホンとiPhoneの組み合わせで当時は音楽を楽しんでいたのですが、その時使っていたイヤホンは左右独立したイヤホン本体を耳穴に装着する一般的なタイプの製品でした。
喫茶店などで座って利用しているときなどは、問題なく作動していたのですが、歩行中の利用になると通信不能になることがしばしばで、リラックスタイムの筈がストレスを感じる毎日だったことを思い出します。
およそ15年も前のことですから無理もないことでしょうが、あの頃の技術はまだまだ未熟だったのですね。

そんな訳で、いまは骨伝導とBluetoothの組み合わせを堪能しています。
早くコロナが収束して、何の心配もなくアウトドアで音楽を楽しめる時がくるのを祈るばかりです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
from JDA
<追記>
この間、骨伝導ワイヤレスヘッドホンを使っていて、もうひとつ良かった点があります。
実はこの製品、音楽を聴いていると、周囲の音が一定程度耳に入ってきます。
これはある意味、雑音も聞こえること、でも裏を返せば安全性が確保できるということにもつながり、わたしは評価しています。

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